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2007年01月31日

久米島のムーチー

 1月26日は旧暦で12月8日、鬼餅(ムーチー)の日です。
 久米島の鬼餅(ムーチー)は18世紀の文献にも12月の行事として記載されており、その頃から行われていたようです。
 ムーチーは、もち粉を水でこねて月桃(サンニン)の葉に包んで蒸したもので、使用される葉は月桃が一般的ですが、久米島では以前から月桃の葉(カーサ)に似たクマタケラン(しょうが科:Alpinia formosana K.Schum 方言名:ヤマゴートゥ)をムーチーガーサとして用いており、古い文献にもその名が現れます。近頃では月桃とクマタケランの区別もなくなり、両方使われるようになりました。
 その餅を仏壇や火の神(ヒヌカン)等に供えた後、家族みんなで健康を祈願し食べます。
食べ終わった後、久米島では厄よけや無病息災を祈願して、食べた後の葉で十文字をつくり家々の戸口に吊したり、また、左縄に食べた後の葉や白紙、シマクワズイモ(さといも科:Alocasia cucullate G.Don)を挟み、門に結んで張ったそうです。最近では餅を食べるだけの家が多くなりました。
当館も去年から、職員が縄をない、食べ終わった葉を使って作っています。今回はシマクワズイモが手に入らなかったので、クワズイモ(さといも科:Alocasia odora Spach)で代用しました。来館者皆さんが無病息災でありますようにと、願いを込めてつくりましたので、当館にお越しの際にはこちらをくぐって中にお入り下さいませ。
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Posted by 久米島博物館 at 17:26 │博物館だより